[声明(要旨)] 2004.8.6ヒロシマ大行動 中国重慶訪問団


私たちは日本の皆様に訴えます
戦争反対!世界の民衆と連帯し、開始された日本の戦争をとめよう!

 私たち中国重慶訪問団は、三千万の重慶市民の衆望を一身に担い、第二次世界大戦中、無差別爆撃を受けて死傷した三万人近くの被害者とその親族を代表し、戦争に反対し、平和を希求する本集会に参加しました。
 私たちは、広島、長崎での原爆で被害に遭われた罪のない日本の市民に哀悼の意を表します。
 私たちは、日本政府がドイツ政府に学び、正しい態度を取り、残された戦後の歴史的な問題を処理し、重慶大爆撃の被害者などの戦争被害者への謝罪と民間賠償を行うことを強く求めます。
 私たちは中日両国の民衆にひどい災難をもたらした戦前の日本軍国主義を厳しく非難し、日本の皆様に次のことを呼びかけます。「歴史に鑑み、中日両国の民衆が手をつなぎ、共同行動を取ろう。戦争がなく、永遠に平和で、繁栄するアジア太平洋の新世紀を作ろう。」
 近代の百年あまりの間に、多くの日本民衆が平和を追求し、その目標を達成するために身を捧げました。しかし、戦前の民主運動が失敗し、日本軍国主義の勢力は国家の政権を取り、日本を支配しました。歴史に教えられたことは、原爆という悲劇が起こされた原因は、戦前の日本軍国主義が全面的に発動した対外の侵略戦争にあるということです。軍国主義勢力は自身の利益のため、「おのれの欲せざるところを人に施すなかれ」(「論語・顔淵」)という道義に反し、無差別爆撃等の戦争被害を中国人民に押しつけ、罪のない日本民衆にも災厄をもたらしました。
 正義に希望を寄せ、正義を追及するすべての人々は、広島、長崎の痛ましい歴史に促され、原爆の体験に根ざした記念活動を通じ、戦争を廃絶して平和を維持するという課題に注目し、それを支持しています。
 指摘しなければならないのは、多難の歴史の影がまだ残っているということです。中日関係からいえば、一部の日本の政治家は誤った歴史観に固執し、せっせと政治の私益を求め、ひいては隣国と世界の平和を損なうような企みを抱いています。今日彼らは、いわゆる「有事法制」を作りだし、海外に派兵して、攻撃性のある武器を増やし、戦後の平和と民主主義の原則から外れました。
 私たちは歴史の教訓を銘記し、現在にある逆の流れを取り除かなければなりません。私たちの目標は、中国と日本の間に再び戦争を起こさないことだけではなく、地球が一つの村になる、全世界の平和を建設していくことでもあります。私たち中国重慶訪問団は、心から連帯の挨拶を申し上げます。

画面左下:重慶訪問団スケジュール

 ◆2004年8月6日(金)正午から
広島県立総合体育館(小アリーナ)
 「被爆59周年戦争をとめよう!8・6ヒロシマ大行動」
 主催:戦争をとめよう!8・6ヒロシマ大行動実行委員会

 ◆8月7日(土)13時から
 ヒロシマロードビル(国労会館)3階大会議室
 「侵略日本軍重慶大爆撃幸存者の証言を聞く集い」
  講演:徐勇(北京大学教授)
  証言:高原(重慶大爆撃幸存者)・程銘(重慶大爆撃幸存者)
 主催:広島県日本中国友好協会青年委員会

 ◆8月9日(月)18時30分から
 くまもと県民交流館パレア9階会議室2
 「中国重慶爆撃被害者の証言を聞く会」
 主催:特定非営利活動法人平和と人権フォーラム


画面右下:新聞記事

 重慶空爆の被害者・遺族が、日本政府に対する訴訟を起こすために、2004年4月7日、「重慶大爆撃被害者民間賠償請求原告団設立大会」を開催したことを報道する「重慶経済報」